全国の営業拠点から集まった受注確定情報をもとに図面の作成・工場ならびに各資材メーカーへの発注情報処理業務をおこなっている数百人規模のオペレーションセンターがクライアントです。クライアントは日本でのセンター運用にあたって下記の課題を抱えており、複数のオペレーション業務の海外アウトソーシングを、できるだけ短期間で実施してほしいとの要望がありました。
- ミドルオフィスではあるものの、バックオフィス同等労務費へのコスト低減は命題
- オペレーター(期間社員)の短期定着による教育コストの負荷
- 付加価値業務の拡大によるオペレーション業務負荷の低減対応
- BCM(大規模災害時の業務復旧対応、パンデミックなどの対策)
クライアントと移管対象の業務を協議していく中で、「労務費コストを最大限に低減」「BCM対策の実現」を実施するため、機能ごとすべてを移管する「サテライトオフィス」を構築することが決まりました。約十数業務100名相当分の業務を1年間で大連に移管する計画をコミット、当社からは専任のコンサルタントを派遣するとともに、週1回各関係者が集まる会議をおこない、進捗の確認・課題共有・対応策の検討実施というサイクルを1年間続けました。
- マスタープランを作成。調達人員数・システム対応度合い
日中間のインフラなどの把握と移管する業務の順番確定 - 日本側と同期させながらひとつずつ業務を移管。
現状調査・障壁要因の抽出・必要人材の要件などを日本側で実施 - 中国サイドでは業務スペースの確保、人材募集・採用・教育を業務ごとに実施
約100人規模の機能移管を1年間で実現するとともに年間50%労務費削減を実現しました。
- 労務費総コスト 約50%削減
- 正社員の効率的な人材活用が実現
- 業務プロセスの整理により、見える管理が実現
- ノウハウの展開により、他業務のアウトソーシング化を促進
- サテライトセンター化による事業継続マネージメントの実現
クライアントが大連へのアウトソーシングを検討するにあたりベンダー選定について重点をおいたのは、下記のとおりでした。
- 業務設計のプロセスがしっかりできているのか
- 現地要員の管理手法はどのようなものか
- 単に国内業務を切り取って中国に丸投げするのではなく、全体最適の視点から業務プロセスを再設計、如何にリスクを軽減し移管コスト・国内コストを圧縮するのか
当社は大連における競合他社がデータエントリで拡大していく中、2003年下期よりデータエントリ業務ではなく、業務自体を大連で運用できる試みを続けてまいりました。
その実現を図るために日本においては経営コンサルタントとしての能力を開発するとともに、当社大連センターで実際の運用をマネジメントする経験を積ませ論理と実運用での細かな改善を経験させ、机上ではない実践的なコンサルタントを育成してまいりました。
また、大連におきましては人材が流動することを前提に人材の採用・教育・配置といった点に注力し短期間で人材を即戦力として投入できる仕組みの構築、日本レベルの品質・納期を管理するために日本のオペレーションセンター以上に品質・納期についての改善活動を日々おこない、改善業務を定型業務化するカルチャーを作り上げました。こういった点がクライアントのニーズを満足させ当社を選定していただいたものと考えております。

